【書評】ラストで君は「まさか!」と言う 夏の物語【ネタバレ無】

書評

( 表紙掲載の許可、取得済み。引用:https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-78938-5 )

紹介する本は———これ。

3分間ノンストップ ショートストーリー
『ラストで君は「まさか! 」と言う (夏の物語) 』

「まさか!」な物語が20個も収録されている。

3分で読めるからスキマ時間で読めちゃう。

読書が苦手な人にもおすすめできる短編小説。

今回はその———『夏の物語』編。

夏の物語というだけあって、どれを読んでも舞台は夏。とても夏っぽさを感じられる物語。

夏はもちろん、夏の終わりを惜しみながら夜な夜な読みたくなる、そんな1冊です。

それでは———

3分間ノンストップ ショートストーリー
『ラストで君は「まさか! 」と言う (夏の物語) 』

を、ネタバレなしで、紹介してゆく。

プロローグで、読者を物語へ引き込むのがうまい。

プロローグで、読者を物語(世界)へ引き込むのがうまい。

この本を手に取り、プロローグを読んだあと……即買いした。

物語の中———本の中に≪グイッ≫と引き込まれるような感覚。

夏の要素(文字列)が散らばった夏っぽいプロローグ。

夏のにおいを感じさせ、読者の脳内にはあっという間に夏が演出される。

聞こえるハズのないセミの声が聞こえてきたり。

真夏の暑く眩しい日差し、じめっとした草木、土の水分が蒸発したにおい。

朝早くから元気に駆け回る小学生たちの声———など。

そんなシチュエーションが一気に脳内で深く大きく広がってゆく。

強制的に現実逃避させられる、そんな素晴らしいプロローグ。

中でもとくによかった文字列は、以下の3つ。

「夏休みが終わった時、君はまたひとつ大人に近づくだろう」
「さあ、夏の物語へと出発だ」
「みんなの分だけ『夏』は存在する」

プロローグ、書き始め1行目、起承転結の起、が しっかりつくられた本に、ハズレなし。

本当によくつくられた素晴らしいプロローグ。

おすすめの物語は———

おすすめの物語は———

素晴らしい物語は、いくつもあるのだが、ぜんぶ紹介すると長くなってしまうし、読んでからのお楽しみ。

ということで———

とっておきの物語を1つだけ紹介する。

いまから紹介する物語はダントツで面白かった。

超ゾワゾワした。

これまで29年間よんできた物語のなかでも、かなり上位にいくほど、きわめて最高な物語だった。

全人類にシェアしたい物語ではあるが、ネタバレになってはいけないので、じわじわ回りくどくシェアを。

『ラジオ体操で健康を』

こちら———

『ラジオ体操で健康を』

———が、まじで最高なんです。

ということで———

ネタバレしないよう、まわりくどく、あらすじを。

あらすじ

———夏休み。

ダラけた日々をすごす高校2年生の寝太郎 息子を厚生させるべく、怒ると鬼こわい母が「ラジオ体操に通え」と命令。

不服な息子。

しかし鬼母親には逆らえず、しぶしぶラジオ体操へ通うことに。

———翌日。

なんとか体を起こし、いやいやながら、なんとかラジオ体操の会場(神社)へゆく。

そこで同年くらいの女子と出会う。ひとめぼれ。

その子が気になって気になって気になってしまう。

翌日から、神社についたら必ずその子をさがし、その子のとなりを陣取る。そしてチラチラ見る。

そしてある日、勇気をふりしぼり、話かける。

「何年生?」
「……3年生」

これをキッカケに話せるような仲に———。

———その子に会いたい息子。毎朝しっかり早起き。幸せそうにラジオ体操へ通う。

しかし、幸せそうな表情とは裏腹に、日に日に、どんどん、息子に変化があらわれる。

天井を見上げて≪ボーッ≫とする機会が増え、メシもぜんぜん食わない。

徐々に変わってゆく息子の様子を、母親は「恋わずらい」ていどにしか思っていなかった。
なぜなら、神社で出会った女子の話を息子から聞かされていたからだ。

でも———ある朝。

「恋わずらい」という言葉では片づけられないほどに「豹変している息子」を目にした母は、とうとう事態を深刻化。

トイレから出てきた息子を見て、思わず

”だれ?”

と言いかけてしまう。

うつろな目。
乾いてひび割れた唇。
げっそりやつれた土気色の頬。
体もしぼんでいる……?

そんな息子を大いに心配する母。

うざがる息子。
かまわずラジオ体操へ。

まちがいなく、息子の身に「なにか」が起こっている———。

息子の行く先を、ひっそりと追いかける母。

……なぜだろう。

息子は、ラジオ体操の会場とはまったくちがう場所へ向かってゆく。

【まとめ】評価:★★★★★

まとめ

———どうでしたか?

『ラジオ体操で健康を』

おもしろそうですよね?

ネタバレにならないよう最小限で書いたし、俺氏の書き方が下手で伝わりにくいかもしれないが、本当におもしろいので是非よんでほしい……!

『ラジオ体操で健康を』以外にも、おもしろい物語はたくさん収録されている。

子供でも大人でも、読書家でも非読書家でも、サクッと楽しめちゃうのが、この

3分間ノンストップ ショートストーリー
『ラストで君は「まさか! 」と言う (夏の物語) 』

のいいところ。

でも理解をするのに時間がかかったり、何度も読み直して

「あぁそういうことか!」

となるような、深く何度も味わえる、素晴らしい本なんです。

夏は終わりかけですが、まだまだ残暑がつづきますね。

夏が終わる前に、1冊どうですか?

寝る前にベッドで読む小説は、とても心地よいですよ。

それでは、しばしの別れ。

広告