性別差別。言うな、おまえが。

随筆

「女性差別しないで!」っていう女性のヘイトが《男性差別》になっていることが多いなあと感じる。Twitterを見ていると。
 差別を否定する彼女たちの発言の中には高確率で差別的な文字列が含まれている。
「ほんと男って」
「男ってみんなそう」
「しょせん男なんて」
「しょうがないよ男なんだから」
「男きもすぎ」
「男うざ」
「なんで男って男なの」
「はぁ男」
「男はぁ」
 などと差別的文字列を喧嘩腰に繰り出してくる。争いを起こそうと嬉嬉としているから不思議だ。
 堂々と胸を張りながら矛盾した発言をしている。そんな彼女たちは自分の発言が矛盾しているという事実に気づいていないのだろう。いやもしくは気づいていながら、あえて気づかないふりをして差別発言をしているのだろうか。
 どちらかはわからぬが、どにらにせよ矛盾している。[女性差別をする愚かな人物=男という性別]だとカテゴライズし頑なに男を毛嫌いしている。

 きっと過去に嫌な事があったのだろう。それは差別的な言動で、男だったのだろう。それでコンプレックスとなり、男を見るたびにフラッシュバックして、男という性別(存在)そのものに嫌悪をいだき、そんな嫌悪を起こさせる原因の《男》から身を守るために、ヘイトという形でTwitterを主戦場として男たちに向けて過剰攻撃を繰り返しているのだろう。
 攻めは最大の防御と心がけ、もうあのような差別攻撃で心に傷を負いたくないし同じ被害を他の女性に味あわせたくない、そんな思いで彼女たちは矛盾した過剰攻撃を繰り返し自ら戦争を起こしている。

「差別しないで!」「差別はしちゃいけないでしょ普通に考えて!」というのは正当な主張だし、我が輩もそれには激しく共感できる。ていうか共感して当たり前だと思っている。差別はいけない。差別をする奴は最低だ。クソだ。ゲリだ。ゲロ以下だ。心からそう思っている。だから「差別しないで!」には賛同する。

 けど……だったら自分も差別をするな。「差別をしちゃいけない」と主張しているおまえが差別をしてどうするんだ。完全に矛盾しているし、差別をするおまえに「差別をするな」などと発言する権利があるとでも思っているのか。そりゃ誰にでも発言(主張)の権利はあるが、おまえの「自分はいいけど他人(男)はだめ」みたいな単なるワガママが通用すると本当に思っているのか。いったいおまえは何様だ。……という話である。

[男も女も差別はだめ]これが当然の主張であり、両性から客観的に見ても当然の正論だと言える。きっと多くの人間はコレに賛同するだろうしむしろ何当たり前なことを言ってんだと思っていることだろう。
 ただそんな当たり前なことさえもわからずに、女性差別をする糞野郎にむかつき平気で男性差別をするおまえも糞野郎だということを理解してほしい。興奮状態では「なにくそ!!!!」となるだろうがそんな糞野郎も感情的にならずに冷静に判断すればきっと理解はできるだろう。「あぁ自分も糞野郎と同じことをしていたなぁ……」と恥を感じながら反省できるだろう。

[男と女]でわざわざ対立構造をつくる必要性はない。その二つでカテゴライズする必要性がまったくない。理解してほしいと思ってるくせに敵対心を燃やしてどうする。戦争を起こしてどうする。そこだけにエネルギーを注いでどうする。
 そりゃ糞差別的発言をする糞野郎は糞野郎だしそんな糞野郎には糞野郎だなと言ってもぜんぜん問題はないしむしろ推奨するが、糞野郎以外の男性に対して糞野郎と言うのは駄目だし、言わないとしても[男=糞差別野郎]とカテゴライズするのも間違っている。差別的な言動をとる奴はとるし、とらない奴はとらない。それが男だろうが女だろうが関係ない。女でありながらも女性差別をしている奴はいる。

 つまりは性別の問題ではなく脳みそによる話。その糞野郎の脳みそが糞野郎なだけで、男が糞野郎というわけではない。だから「ほんと男って」とまるで男そのものが悪いような男性差別的な発言をするのはやめたほうがいい。言ってることが矛盾している。そんなことを言っていると次第に人は離れてゆき、気づけば自分の周りに大切な人は残っていない、残っているのは同じように《差別的な言動をとる糞野郎》だけになるだろう。
 そうならないためにも、世の中をもっと良くしてゆくためにも、男女の対立構造をつくらず、差別に差別で返すのではなく《差別のない世の中》をつくり上げるために声を大きくあげてゆきたい。