マクドなナルドが食べたいな。
肉汁よりもジュワッと溢れ出る自分の唾液。いま口内にあるのが肉汁なのか唾液なのかはもうどうでもいい。
大量の唾液でもつもつモグモグ。早く飲み込みたい、でもまだ噛み続けたい、でもでも噛んでいるこの時間がまどろこしい、だっていま我が輩の食欲は暴れるように走っているのだから。
浅はかな決断は許されない。苦渋の決断からは逃れられない。理性の制御も上手く働かない。それほどまでに美味しいんだ。けれどもやっぱりすぐに飲み込むのはもったいないので、限界まで味わってやるぞ、と意気込み頬張るダブルチーズバーガー。
やたらと塩っぱかったり丁度よかったり塩どころか芋の味すらしないような個体もあり、その個体差の緩急が逆に中毒性を増してくるせいで、まさに「やめられない、とまらない」「ダメ、絶対」が制御不可能な脳みその内側で密かに感じている。
喉を詰まらせながらも、それでも手を止めずに思考停止で口へ運び続けてしまう、やばくてヤヴァイ、そんな彼はマックポテト。
まるで自分はマックポテトをひたすら口へ1本1本ハイスピードで運ぶだけのプログラムが施されたポテト運びロボットかのようだ。
残り数本のポテトを1本ずつ食べるか《ガァー》っと流し込んで食べるかは悩みどころ。
そしてポテトがなくなったあと、親指と人差し指についたマックポテトの牛脂と塩を舐めるか舐めずに紙ナプキンで拭き取るかも悩みどころだ。舐めるとなんだか負けた気がするし、舐めなくても負けた気がする。複雑。こざかしい。やはり苦渋。
計画は大切。ソースをどれくらいつけるか。たっぷりか、ちょっぴりか、あえて何もつけずにゆくか。
まずはたっぷり。次はちょい漬け。3個目はちょい漬けを「二度漬け」でゆく。4個目は何もつけない《そのまんま食べ》を挟んでおこう。そして最後は、やはり、たっぷりで。1個目よりもさらにたっぷりでフィニッシュを迎えたい。
この最後のたっぷり漬けフィニッシュにより我が輩のドパミンはドクドクぶしゃぶしゃスプラッシャーだ。
マスタードで逝くか、バーベキューで逝くか、それは完全に気分次第な話ではあるが、個人的な経験論がもたらすデータの割合としては8:2。多くはマスタードが占めている。
とにかくジャンキーな気分が高騰している時はバーベキューを選び、たっぷり漬けで「バーベキュゥゥゥゥゥウウウウ!!!!!!!!」となりたい。
そんなかんじで事細かくプランニングしながら食べるマックナゲット。5個入り。
本当は15個入りを食べたいが、15個入りに慣れてしまうと次は30個入り(15個×2)を食べたい欲が湧き起こる可能性が十分にあるため自重する。
あぁ……マクドなナルドが食べたいな。