『更年期』に揶揄や根性論は聞き飽きたしウゼェ。

随筆

 更年期障害で苦しむ専業主婦に対し「家事サボりたいだけだろ」「いつも家にいるくせに」「仮病だろどうせ」「暇な主婦の贅沢病」などと暴言を吐きやがる無知で残念な男がこの国には存在するそうだ……orz。
 なんて愚かな発想だ。自己コントロールや治療改善が極鬼困難だから皆々其々苦しんでいるのにな。
 思春期と同様、更年期は誰にでも来る期なのに、更年期を他人事のように軽視したり揶揄するなんて最低だ。単細胞馬鹿野郎だ。ゲロウンコゲボクソ以下だ。

 愛するパートナーが苦しんでいる最中、さらにトドメをさすように揶揄を打ち込むなんて、本当にソレ奥さんまたは彼女を愛しているのかお前は、そういう話になる。普通という言葉はあまり好きじゃないが、愛するパートナーが苦しんでいたらサポートしてあげたくなるものではないか、普通。更年期に纏わる症状への理解や想像が上手く働かなくても、思い遣ってサポートを働かせることぐらいは可能だろう。
 なのになぜディスる? 揶揄を打ち込む? ダウン寸前もしくはスタンディングダウン最中の人間に、なぜ追撃のパウンドやサッカーボールキックを喰らわせる? お前の家にレフェリーは居ない。夫がレフェリーにならなきゃいけない。彼女の症状が悪化しないよう、精神が暴走しないよう、夫が「もう休め、無理するな」と試合を止めてやるべきだ。

 ただでさえ女性は生理や更年期でめちゃ辛いのに、夫や子供のこと、親のこと、お金のこと、仕事のこと、などなど、悩みごとがたくさんあり本当に大変だよ。
 更年期だけでもパンク寸前。
 イレギュラーな問題が起きればパンク必然。
 どうしても周りのサポートは必要。皆で皆を支え合いたい。だからまずはパートナーである夫が妻を支える、これが自然な考え方ではないだろうか。決してこれは綺麗事ではなく実現可能な理想論だと思っている。

 ヘルスリテラシーどころかデリカシーも無い愚者は「更年期でツライ……」という言葉を耳にすると、反射的に単細胞的に「根性がない!」「言い訳だ!」「仮病だ!」「我慢しろ!」「甘えるな!」と謎の根性論を堂々と大音量で展開してしまうからやはり愚かだ。そんな人間がまだまだこの国には多く存在していると考えるとため息が出るし顔も引き攣る。損な愚者はきっと生理やPMS等で苦しむ女性に対しても当たり前のように「生理を盾にするな! 我慢で乗り切れ!」と臭い口で臭い事をほざくのだろう。鼻も耳も塞ぎたい。
 ヘルスリテラシーを専門家レベルまで上げるのは時間がいるし大変ではあるが、Google検索である程度は学べるし本1冊買えばわりと満遍なく学べるしTwitterでもリアルな声は拾えるのだから「さすがに少しくらいは勉強しろよさすがにさすがにさすがによう」と強く思い願う昨今の我が輩。同時に悔しくも切なくもなっている。やはりため息な話である。

 兎にも角にもパートナーである夫に更年期障害の知識やヘルスリテラシーがないと結婚生活も大変だ。大変、大変だ。だから結婚する前に何度か定期的に「生理や更年期や妊娠出産等の話」を振っておくといいかんじのスクリーニングに……なるかもしれない。
(『地獄先生ぬ〜べ〜』のOP曲が始まる前にあるナレーション風に話を締めくくってみた)